さくら染展の会場でさくら染がうまく出来ないとの質問を良く受けます。
その都度説明をさせて頂きましたが、こちらで手順を公開いたします。
さくらの枝は花の咲く前の蕾がついた状態の枝を使います。
さくらは剪定をしない植物なので、枝は意外と汚れていますので丁寧に洗ってください。
洗い終わった枝はたっぷりの水で煮出していきます。
この状態で10日間くらい煮出していきます。
3日目と6日目の抽出液の違いです。
まだまだ色は薄いですね。
10日目のタンクの状態です。
液の濃さもこのくらいに成ると染められます。
抽出液を同量の水で薄めます。
さくらの花の色にするには無媒染で行います。
液はアルカリ性に傾いていた方が発色がいいです。
アルカリにする方法はいくつかあります。
さくら染で有名な志村ふくみさんはさくらの枝で灰を作り、それを用いているそうです。
海水を使っている方もいますね。
私の場合いろいろ試した結果重曹を使っています。
それはどなたでも手に入りやすい利点があるからです。
発色も良いです。
目安としては染め液の10%くらいの重曹を入れます。
これもご自分でいろいろ試してみると、自分の好きな色に出会えると思います。
さくらはシルクにしか染まりません。
シルクにも色々と種類ありますので、何種類かの布で試してみると良いですね。
ただ、さくら染は1年に1回しか出来ませんので気長に挑戦してください。
さくら染の様子をNHKが取材してくださいました。
関東だけの放映ですがご覧下さい。
よりわかりやすいかと思います。
4月1日(水)放送予定
NHK総合テレビ「ひるまえほっと」AM11:05〜11:54