
この夏に選定したバラの葉っぱが届きました。
素敵なバラのお庭を持っている方がいつも送ってくださるのですが、丹精込めて育てているバラの葉っぱなので元気でとても綺麗な葉っぱです。

染め上がった色はシルバーグレーで、バラならではの品のいい色です。
右がシルク糸左がシルクモヘアです。
どちらも鉄媒染で染めています。
こちらはコチニールで染めた糸です。

上段がシルクモヘアのアルミ媒染、下段がモヘア糸の銅媒染です。
コチニールは天然染料ですが草木染ではありません。
染料が虫なのです。

コチニールはペルーやメキシコに育つウチワサボテンに着く虫です。
その虫を蒸して乾燥させた物が、食品の着色料として輸入されています。

米粒大のコチニールを乳鉢ですりつぶします。

すりつぶしたコチニールに熱湯と酢酸を加えて煮て染液を作ります。

その中に毛糸を入れて染めていきます。
1時間ほど煮染めていきますが、私はその後に1日染液に入れておきます。
その方が良い色に染まる気がします。
今年初めてバターナッツの葉で染めてみました。
シルクモヘアの銅媒染です。
クリアなグリーンに染まりました。

バターナッツは最近日本でも栽培されるようになったカボチャの一種です。
昨年食べたバターナッツの種を植えて育てました。

実が着くと葉が枯れてきますので花が咲いた段階で抜いて染めます。

バターナッツの実です。
カボチャより柔らかく調理しやすいですよ。
焼いたり、スープにしたり、サラダにしたりとても美味しいカボチャです。
そろそろフレシュな植物の草木染も終わりになってきました。
晩秋から冬にかけてはドライの植物で染めていきます。