
北海道生まれの私は関東でシュロの木を見たときにびっくりしました。
てっきり南国の植物かと思っていましたので、普通のお宅にそびえ立っているのを見て冬はどうするのかなと心配までしてしまいました。
子供の頃絵本などで見ていたのはシュロではなくナツメヤシだったんですよね。
健康に良いとされているドライフルーツの「デーツ」がなるのがナツメヤシで、同じヤシ科でもシュロとは別物です。
今回染めたのは、正しくは「ワシュロ」というもので東北から沖縄まで自生しているそうです。
温暖化が進んでいるのでそのうち北海道でも育つのでしょうね。
今回は河川敷のシュロの木を切ることになった園芸家の方からご連絡をいただき部位ごとにいただくことができました。
早速染めてみました。


シルクモヘア糸の銅媒染です。
葉で染めてみると綺麗なグリーンになりました。
昔は葉を縛ってハエたたきにしていたみたいですよ。


シュロの花です。
シルクモヘア糸の銅媒染です。
キビのような粒の花で「食べられそうですね」と届けてくださった園芸家の方に聞いたら「みなさんそうおっしゃいます」と。考えること皆一緒ですね。
食用にはならないみたいですよ。


樹皮で染めると淡いグレーに。
シルクモヘアの銅媒染です。
樹皮はシュロ縄にしたりたわしになったり、椅子のクッション材になったりとても丈夫な繊維ですので
使い道はたくさんあったみたいですが、今やシュロ縄も珍しいものになってきましたね。