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33年前に染めた藍染の麻糸です。
殆ど色移りがありません。
藍染の宿命ともいえる色移りにはとても神経を使います。
使っていくうちに色は落ち着いてくるのですが、時間がかかります。
それゆえ、藍染は経年変化を楽しむ物でもあります。
藍染の古布が綺麗なのは使っていくうちに不純物が抜けてきれいな色になったからと言われています。


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35年前染料ガーデンを持ちたくて埼玉県に越してきたときに、地元の方から教えてもらったアトリエで染めました。
それが藍染作家の鈴木道夫さんのVegital blue工房です。
すぐに工房に連絡をいれたら、工房を立ち上げて間も無くの時期だったので、藍がまだ本調子では無いのでと断られ、2年待って染めさせてもらいました。

普通、藍染作家の方はご自分の藍瓶をとても大切にしているので、なかなか使わせていただけません。
気持ちよく使わせていただいたのを良いことに沢山染めることができました。
また、板締め絞りの作家さんでもあるので、板締めの道具も使わせてもらい、板締めのセーターも作りました。
こちらです。
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パーツを編んで、平らな状態で板締めします。その後にゴム編み部分などを仕上げました。
こちらも藍が定着していて、色移りもなく堅牢です。

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こちらは麻糸をカセの状態で絞り染をして段染め糸を作りました。


完全に藍の染料が顔料になり色落ちがとまっております。長い事寝かせることで単体(モノマー)が高分子化合物の複合体(ポリマー)になるということらしいです。
実際33年間寝かせて見て体感しました。

映画監督の小津安二郎は杉村春子に藍の着物をプレゼントするときに、呉服屋さんに頼んで1年間寝かせてから届けさせたそうです。
藍のことをよく分かっていたのですね。




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今年の染料ガーデンのタデアイです。元気に育っています。

藍は世界中で染められていますが、国によって使う藍の葉は種類が違います。
日本はタデ科の植物タデアイ(蓼藍)を使っています。
着物から始まりいまは洋服、ストールなど、現代の生活に根付いています。藍色は日本人の好きな色ですね。
藍の色の種類もたくさんありそれぞれに名前が付いています。細かく分けると48種類の色数があります。
今年はコロナの影響で開催できませんでしたが、藍染のワークショップはとてもたのしいです。
また開催できることを願っています。